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2008/03/04

楽天株式会社

[時代を創る、自分を育てる]インターネット企業のワークスタイル

自分で考え、自分で行動することを重んじ、仕事は任せられるから早く成長できる。

「インターネット業界はまだまだ伸びる」と思う。しかし、自分には業界経験もインターネットの知識もない。チャレンジ精神と自主性でその壁を乗り越え、楽天で活躍する堀内佐和子氏に会社とインターネット業界の魅力を聞いた。

2007年に創業10周年を迎えた楽天。同年10月には品川シーサイドに新オフィス「楽天タワー」を開設。楽天の成長の軌跡は、そのまま日本のネット流通業界発展の歴史といっても過言ではない。

流通総額1兆円、そして、「世界一のインターネットサービス企業」を目指すリーディングカンパニーへ未経験から飛び込んだ堀内氏。彼女が同社で活躍できているのは、なぜだろうか。

インターネットの可能性を信じ、未経験からの転職を決意

3年間のイギリス留学後、堀内氏は大手カタログ通販企業に入社した。

「イギリスで就職をするか日本に帰って就職するか、その時は迷っていたのですが、『今後、海外に向けてマーケットを広げていきたいと思っている。だから留学生には海外での知識と経験をマーケティングに生かしてほしい』という会社の方向性と自分のやりたいことが合っていたので、前職の入社を決めました」。

入社後は商品企画を担当。フランスのコンサルティング会社からの情報などをもとに、来年のトレンドを研究し、色やテーマを決め、そのテーマに合わせたライフスタイルのトータル提案を行う。プランナーの仕事は、楽しくて好きだったという。

しかし、入社後数年して、堀内氏はインターネットに興味を持ち始める。

「私は買い物をする時に、実物を見て買わないと気のすまないタイプだったのですが、実際に見たものの価格をインターネットで比較し、インターネット通販で購入することが増えてきたのです。私のようなタイプの人まで使うのだから、インターネットにはまだまだ伸びる可能性があると思うようになってきました」。

ちょうどそのころ、堀内氏の勤める会社でもインターネット通販を開始。しかし当時は、カタログで販売している同じ商品を、単にネットで販売するという受動的なものがほとんどで、まだネット主導や単体での企画的要素がほとんどない状態。企画をやりたい自分としては、少し思いにズレを感じていた。そこでインターネット業界への転職を決意。

「未経験だからと尻込みするのではなく、逆に、インターネット業界に飛び込むことでインターネットの知識を身につけようと思った」という堀内氏。数社を回る転職活動の中で、社内見学をした時に、若い人が多く活気と勢いを感じた楽天を、転職先に選んだ。

若くても、経験が浅くても、任せてくれる。だから自然に学び、成長できる

現在、堀内氏は楽天市場内のスポーツジャンルを担当。ディレクターとして、広告プロデュースや編集ページ、メールマガジンの制作・進行を統括している。

「広告によい反応が出る、編集記事のページビューが増えるなどの成果が実感できる時は嬉しいですね。前の仕事はスパンが長く、仕事の成果が1年後ぐらいにならないと分からなかったのですが、今は成果がすぐ目に見える形で現れるのも、やりがいになります」。

未経験、Web制作の知識がほとんどないまま入社した堀内氏は、入社後、HTMLから勉強を始めた。

「実際の制作は制作チームが行うのですが、ディレクターというのは統括責任者ですから、緊急時に備えてバナーがつくれるぐらいの知識は必要だと思ったんです」。

若くても、経験が浅くても、責任ある仕事を任せられる。そうすると、責任を果たしたい、できる限りのことはやりたいと思うようになる。そして、責任を果たすために勉強しようと自主的に考えるようになる―――。そんなポジティブな環境が社内にあるという。「こういう環境に転職できてよかったと思う」という堀内氏に、インターネット業界で働く魅力をまとめてもらった。 「本当に若いうちから仕事を任せてもらえます。そして、スピードが速い。だから1年間で他業界の2~3年分は成長できる。自主的に学び成長していく意欲のある人には、若くして成功できるチャンスの大きい業界だと思います」。

Webディレクターのスピード感あふれる1週間

楽天での仕事は、1週間単位で目標設定やスケジュール管理を行っている。ここでは堀内氏のとある1週間の業務を紹介しよう。

月曜日

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  • 全社ミーティング「朝会」
    毎週月曜日8:00には「楽天タワー」4階でグループの全社員が集まって朝会を行う。三木谷浩史代表取締役会長兼社長をはじめとした経営陣が、ビジョンや戦略を社員と共有する大切な場。
  • メルマガテスト送信
    担当メルマガ:スポーツニュース
    テスト送信では、社内と広告を購入された店舗様と広告内容などの確認を行う。明日のメルマガ配信に向けての大切な業務。
  • 広告内容確認
    毎日発生する業務。各企画において、店舗様から広告の入稿があるか、またその広告内容が企画内容に沿っているか、分かりにくい箇所や修正が必要でないかなど確認。曜日や企画内容で異なるが、多いときで1日に10店舗以上の店舗様とやりとりする場合もある。
  • 制作データ&原稿作成

火曜日

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3階ミーティングスペースには、金田石城氏の筆による「人は財なり」の書が掛けられている。これは「楽天タワー」ビルのコンセプト。社員ひとり一人の力が会社を成長させることをモットーに、朝・昼食無料の社員食堂やジムなどの設備充実をした。
  • メルマガ配信
    月曜にテスト送信し、修正などを済ませたスポーツニュースの配信。
  • Web企画リリース
  • 広告内容確認
  • 効果測定&検証
    広告がどれだけ売上につながったか。効果を正確に把握し、次の企画に生かす。
  • 制作データ&デザイン案作成
  • 制作データ&原稿作成

水曜日

  • 18:30退社の日
    月に1回、全員が文字通り18:30に帰宅。
  • 広告内容確認
  • Webデザイン確認
    デザイン確認時は、こちらの意図した通りのデザイン、レイアウトになっているか、企画趣旨が伝わるデザインか、全体的なページの印象が分かりやすいものになっているかなど確認する。
  • 企画内容&デザイン案作成
  • 制作データ&原稿作成

木曜日

エントランス画像
ランチ
13階のカフェテリア「楽天食堂」でとることが多い。朝食、昼食は無料。
  • 楽天市場コンサルタント(営業担当者)とのミーティング
    営業部門と広告販売の進捗確認や、結果の共有、またこれからの企画内容や広告提供額などについてミーティングを行う。これらの情報は今後の企画内容の参考資料となる。
  • 広告内容確認
  • Web企画デザイン確認
  • 制作データ&原稿作成

金曜日

  • 共有朝会
  • 広告内容確認
  • 制作MTG
    メンバーは企画担当者である自分と、制作のコーダー1名、デザイナー1名の3人。新しい人が入ってきた場合、仕事の流れをつかんでもらうために、このMTGに出席してもらうようにしている。
  • Web企画リリース
  • 新規企画案作成
    新規企画の切り口は、日常生活の些細なことでもいいアイデアになることがあるので、毎日電車に乗っていても買い物をしていても、情報をキャッチするようにして企画アイデアに結び付けるようにしている。また、人との会話からアイデアや面白い企画を思いつく場合もあるので、人とのコミュニケーションも大切。

土曜日、日曜日もアクティブに!

飲み会や旅行、映画、お買い物など、とにかく予定を入れて外に出るタイプ。外に出てさまざまな情報をキャッチし、次週の仕事でのアイデアの引き出しに!

エントランス画像

企業理念と「成功の5つのコンセプト」は社員証の裏にも印字。エントランスに置かれ、お客様が自由に持ち帰れるようになっている。ビジョンの共有を大切にする同社らしさが現れている。

堀内氏のライフスタイル

Q. 趣味は?
旅行、買い物、映画鑑賞。映画はとくにアクションものが好きです。
Q. 気分転換の方法は?
友達と飲みに行き、新しい情報の収集。
Q. 将来の目標は?
有名アスリートとのコラボレーション企画を立ち上げたいと思っています。読み物としておもしろいだけではなく、それが流通につながるような形にしたい。個人的には、格闘技が好きなので、K-1などの選手と一緒に仕事ができる企画を立てたいですね。

楽天市場事業ビジネスユニット バーティカルディレクションチーム

堀内佐和子氏

東京都生まれ。大学卒業後ロンドンの大学院に留学、MA in Marketing Managementを取得。2003年2月、株式会社ニッセン入社、商品企画に携わる。2006年4月、楽天入社。同年10月より現職。

会社概要
企業名楽天株式会社
本社所在地

〒140-0002 東京都品川区東品川4-12-3品川シーサイド楽天タワー

事業内容

楽天市場事業、オークション事業、証券事業、トラベル事業、インフォシーク事業、リサーチ事業、プロスポーツ事業 など

設立1997年
代表者代表取締役会長兼社長 三木谷浩史
従業員数3,527名(連結ベース、'07年末時点)
URLhttp://www.rakuten.co.jp/

本記事は、日経ビジネスアソシエ08年3月4日号に掲載されたものを転載しております。